ぜんそく克服 メダルを獲得した有名スポーツ選手!

 スピードスケートのゴールドメダリスト清水宏保選手は、自らのぜんそく克服体験のメッセンジャーとして、大手製薬会社(グラクソ・スミスクライン株式会社)のホームページやテレビコマーシャルに出演しています。

 清水選手のことは、日頃の指導でもよく例にあげさせていただいており、そんな中で彼が偉大な存在であることがわかります。特に、中学や高校で運動系のクラブに所属していたり、地域のスポーツクラブの会員になっている方にとっては大きな励みになるようで、指導の成果をあげる上で大いに助かっているのです。

 前述のホームページによると、清水選手は幼いころに発作で病院に運ばれてぜんそくであることを知ったのだそうです。発作に苦しめられる中、スピードスケートと出会い、チーターよりも速く走れる(滑れる)このスポーツに夢中になっていきました。不思議なことに、スケートをしていると発作が抑えられたと語っています。

 とはいえ、発作は容赦なく清水選手に襲いかかったことは想像に難くありません。しかし、それを乗り越え、金メダルを獲得するまでに自分を高めたのです。

 「ぜんそくが一人のゴールドメダリストを作った」といっても過言ではないと思います。身体的な成長のみならず、病気に対して正面から向き合うという精神面での成長は、スポーツ選手にとって大きな意味を持つからです。

 最近では、清水選手以外にも、自らがぜんそくであったことを表明する有名スポーツ選手が増えてきています。これはたいへん喜ばしいことで、もっと声を大にして語っていただきたいと思います。

 さて、クラブ活動をしながら、ぜんそくと闘っている皆さん、私からも励みになる話をしておきましょう。皆さんにとって、クラブ活動は生きがいであり、大切な意味を持っていると思います。その活動を支えるのは、毎日のセルフコントロールなのです。それさえ適切にできていれば、こわいものはありません。ぜんそくだからといって、クラブ活動を休むこともないのです。休むことのほうが、かえって体にはよくありません。

 「強い体づくり」。これもぜんそく治療のキーワードです。